会長挨拶
ご挨拶
この度,バドミントンに関する学術的および実践的な研究に寄与すべく,日本バドミントン学会を設立しました。
これまで,バドミントンに関する多くの研究成果が報告されてきたものの,学問分野が異なることからup-to-dateな成果を眼にすることに時間を要していました。今後,本学会の研究活動によってバドミントンに関する新たな発見や知見をいち早くお伝えすることができると思います。
我々は,人文・社会・自然科学のあらゆる幅広い学問を通じて「バドミントン」の様々な価値を実証していくとともに,競技や指導の現場にも有益な情報を提供していきたいと考えております。
そのためには,バドミントン学会の発展が重要であり,会員の皆様やバドミントンに関わる多くの方々ともに学会活動を盛り上げていくことは言うまでもありません。
本学会は,将来の日本学術会議協力学術研究団体への登録を目指しています。そのためには,学会活動の発展と共に学会員を増やすことが求められております。一人でも多くの方が参加いただけるような学会活動にしていきたいと思いますので,皆様方のご参加のほど,よろしくお願い申し上げます。
2018年7月19日
日本バドミントン学会 会長 中谷敏昭
設立趣意書
1. 趣旨
日本の少子高齢化が進む一方で,昨今のスポーツ界は一定の活気を保っています。トップレベル競技者の国際的な活躍はもちろんですが,老若男女がさまざまなスタイルでスポーツを楽しんでいます。
バドミントン界もトップレベル競技者の世界的な活躍が顕著であること,ジュニア世代の日本バドミントン協会への登録者数が増加していること,シニア世代やパラ・バドミントンの活動が活気を得ていることなど多様な拡がりを伴った発展が認められます。そこにはバドミントンが競技的に頂点を目指すという上昇志向に基づく拡がりだけでなく,さまざまな人びとがさまざまなスタイルで親しむことのできるスポーツとして着実に発展してきた姿を認めることができるでしょう。
発展の背景にはいくつもの要因が考えられますが,バドミントン関連団体による科学的な知見の探求,日本人のみならず外国人も含む指導者の実践的な知見と技術の創造,さらにはテクノロジー活用の可能性を示した企業や個人の存在などがあったことに疑いの余地はないでしょう。
一方,バドミントンに関わる「知」について考えてみたとき,そこには体系化された知と必ずしも体系化されていないノウハウのようなものとが存在するように思われます。研究によって実証あるいは検証されたのちに体系化された知から指導者や選手の経験に基づく知まで,実に多くの「知」があることでしょう。しかし,これらの「知」について関係者が一堂に会して活発に議論し,バドミントンの本質を探究する場があったか,あるいは,バドミントンに関わる「知」に誰でもが比較的手軽にアクセスすることができ,かつ携帯可能な形式で蓄積,保存している拠点的な場があったかと問うたとき,残念ながら,そうではなかった現実を直視しないわけにはゆきません。つまり,バドミントンの発展を支えてきた多種多様な「知」が,一部の個人やコミュニティの中で継承されているに過ぎない状況が続いてきたこと,そして,このことは,「知」が時間の経過とともに消失してしまう可能性の高い状態でしか保存されてこなかったことを意味します。
いま私たちの周囲にはじつに多くのバドミントンの「知」が溢れていることが確認できましたが,現在のところ,それらが関係者の共有財として,また,後世に確実に残すことのできる形式として存在していないことにも気づきます。日本中に点在してしまっている多様な「知」を継承可能なものとして,また,より多くのバドミントン関係者に還元可能なものとして集約していくことや,それらの「知」を活かしながら,さらなる「知」を創造,発信していくことは日本バドミントン界の喫緊の課題と考えられます。
そこで,日本バドミントン学会は,将来の学術研究団体登録を目指し,バドミントンを包括的に議論していくコミュニティとしてさまざまな活動を展開してゆきます。しかし,単なる研究者コミュニティとして存在するだけではなく,関係するあらゆる人びとの興味や関心を受け入れて活動を展開していくことや,既存のスタイルに依拠した研究ばかりでなく既存の学術研究団体等では受け入れられにくい実践者の経験則などについても積極的に受け入れることを根幹に据えた組織を目指します。このことを通じて,コーチング,教育および社会活動と研究を有機的に連関させることのできる組織を構築します。
具体的には次のような事業を構想しているところです。これらはいずれも現代社会において個人の裁量で実現していくことが困難なものばかりで,適切に構成された組織だからこそ実践できるものとなります。
これらの構想が具現化したときには,今日のバドミントン界が抱えているいくつかの課題が解消され,バドミントン界の確かな発展,さらにはスポーツ界全体の発展に大きく寄与できるものと考えております。
・ 定期的な学会大会の開催(既存の研究スタイルのみならず,実践的内容,事例研究も積極的に受け入れる。)
・ 定期的な学術誌などの発行(学会大会同様)
・ 講演会,ワークショップの開催(実践報告を通じた暗黙知の共有,他の関係団体との連携)
・ 国際的な活動(国際組織との協働。学術および実践を融合した国際的なイベントの招聘や開催)
・ 情報センターの構築(研究資料,基礎データの収集,蓄積および公開/「知」の共有と提供)
・ 科学的知見の教育現場への還元(小中高教育および大学体育等)
・ 若手研究者の発掘と育成(研究助成等)
・ プロジェクト研究の創出と支援
・ その他
日本バドミントン学会をバドミントン界の発展に資する交流の場として設立すべく,ここに多くのバドミントン関係者にご協力を仰ぎたいと考える次第です。
2. 申請にいたるまでの経過
2017年08月 第1回日本バドミントン学会設立準備委員会
2017年10月 第2回日本バドミントン学会設立準備委員会
2017年12月 第3回日本バドミントン学会設立準備委員会
2018年02月 第4回日本バドミントン学会設立準備委員会
2018年03月18日
日本バドミントン学会 設立準備委員会
会則
第1章 総 則
第1条 名称
この会は,日本バドミントン学会(The Japanese Society for Badminton Research)と称する。
第2条 目的
バドミントンに関する学術的および実践的研究に寄与するとともに,会員相互の交流を促進することによって
バドミントン界の発展に資することを目的とする。
第2章 事 業
第3条 本会の目的を達成するため,次の事業を行う。
1 学会大会の開催
2 学術誌の発行
3 研究会,講演会,ワークショップなどの開催
4 その他本会の目的に資する事業
第3章 会 員
第4条 会員の種別は次の通りとする。
1 正会員:本会の趣旨に賛同し,学術実績を有し,その事業に協力する個人
2 学生会員:本会の趣旨に賛同し,学籍を有する個人
3 賛助会員:本会の趣旨に賛同し,本会の事業を援助する団体および個人
第5条 入会
本会に入会を希望する者は,会費を添えて事務局に申し込むものとする。
第6条 会費
会員は次の会費を納入しなければならない。
1 正会員:年額5,000円
2 学生会員:年額2,000円
3 賛助会員:年額1口10,000円
第7条 会員の権利
会員は,本会の行う事業に参加することができるほか,本会の学術誌を閲覧することができる。
第8条 資格の喪失
会員は,次の各号の一に該当する場合には,その資格を喪失する。
1 退会したとき
2 死亡したとき
3 除名されたとき
4 会費を3年以上滞納したとき
第9条 退会
1 退会しようとするときは,退会届を本会事務局に提出する。
2 3年間会費を納入しない場合,退会したものとみなすことができる。
第10条 除名
会員が次の各号の一に該当するときは,総会に出席した正会員の過半数の議決を経て,会長がこれを除名する
ことができる。この場合には,該当会員に対して総会の議決の前に弁明の機会を与えなければならない。
1 本会の名誉を毀損し,又は本会の設立趣意,目的に違反する行為があったとき
2 本会の会員としての義務を遂行しないとき
3 この定款に違反したとき
第4章 役 員
第11条 役員の種別
1 会長 1名
2 副会長 1名
3 常務理事 1名
4 理事 12名以内(会長・副会長・常務理事を含む)
5 監事 2名
第12条 役員の選出
1 会長,副会長は,理事の互選により選任し,総会にて決定する。
2 理事および監事は,正会員の中から選任し,総会にて決定する。
3 常務理事は,理事の互選により選任する。
第13条 役員の任期
1 役員の任期は,3年間とし,再任を妨げない。
2 任期途中であっても,事故等により活動が不可能となった場合,あるいは本会の役員としてふさわしくない
行為等があった場合は,理事会の議を経て,これを解任することができる。
3 役員の任期における1年は会計年度に準ずる。
第14条 役員の責務
1 会長は,本会を代表し,会務を総括する。
2 副会長は,会長を補佐し,会長の職務に支障が生じた時は,これを代行する。
3 理事は,理事会を構成し,この定款に定めるもののほか,本会の総会の権限に属さない事項を議決し,業務
を執行する。
4 監事は,本会の業務および会計を監査する。
第5章 会 議
第15条 会議の種別
1 総会
2 理事会
第16条 総会
1 総会は,年1回会長がこれを招集し,すべての会員が参加する。
2 総会の議長は, 会長又は会長が指名したものがこれに当たる。
3 総会は事業報告, 会計報告, 事業計画, 予算の承認および役員の選任について審議し, 決定する。
4 総会の議事は,出席会員の過半数をもって決する。
5 総会は,正会員の過半数の出席により開くことができる。但し,委任状を提出した者は出席者とみなす。
第17条 理事会
1 理事会は,会長がこれを招集し,理事および監事が参加する。
2 理事会の議長は, 会長又は会長が指名したものがこれに当たる。
3 理事会は,本会運営に関わる会務を処理し,必要に応じて委員会を設置することができる。
4 理事会の議事は,出席理事の過半数をもって決する。
5 理事会は,現職理事過半数の出席により開くことができる。但し,委任状を提出した者は出席者とみなす。
第18条 議事録
総会および理事会の議事録を作成し,議長および出席者の代表2名以上が署名,押印の上,これを保存する。
第6章 会 計
第19条 経費
本会の経費は,会費,事業収入および寄付金その他によって支出する。
第20条 会計年度 本会の会計年度は,毎年4月1日より3月31日までとする。
第7章 事 務
第21条 理事会の議を経て,事務局を設ける。
第8章 付 則
この会則は2018年3月18日より施行する。
この会則は2019年3月17日より一部改正する。
この会則は2021年2月3日より一部改正する。
学会役員選任に関する規程は
こちらよりご確認できます
理事候補者選挙細則については
こちらより確認できます
委員会規程
第1条 目的
この規程は, 日本バドミントン学会(以下「本学会」という)における委員会の設置等に関し, 必要な事項を定める。
第2条 常設委員会
1 本学会には, 次の常設委員会を置く。
(1)総務委員会
(2)編集出版委員会
(3)企画委員会
(4)広報委員会
(5)将来構想委員会
(6)研究推進委員会
2 常設委員会の新設及び廃止は, 総会の決議を経て行う。
第3条 特別委員会
本学会は, 総会又は理事会の決議により必要と認めた場合, 特定の事項を行うための特別委員会を置くことができる。
第4条 補則
この規程の実施に関し必要な事項は, 理事会の決議により, 別に定めるものとする。
第5条 改廃
この規程は, 総会の決議により改正することができる。
付則
この規程は2019年3月17日より施行する。
役員・委員会
- 役員一覧
- 委員会一覧